所得税

所得税㉖「売上原価と償却費」

前回の所得税㉕「必要経費の意義」は必要経費の全体像の話でした。この必要経費には、「売上原価、その年における販売費及び一般管理費、その年の償却費、別段の定めにより必要経費に算入されるもの」がありますが、これらの中身を細かく分類していくと、必要...
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所得税㉕「必要経費の意義」

前回の所得税㉔「所得の計算方法について」の最後の方において、必要経費を計上するのは、「2つの所得の計算式から求められる所得を一致させるため、また所得を担税力がある部分に限定するため」というようなことを説明しました。すなわち、「必要経費の意義...
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所得税㉔「所得の計算方法について」

「所得」には2つの計算方法があります。ひとつは、期首と期末の純資産の増減に注目して計算する方法です。もうひとつは、一年間の収入から必要経費を差し引いて計算する方法です。・所得額=期末純資産-期首純資産(厳密には正しくないですが、後で説明しま...
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所得税㉓「収入金額」

所得税㉑「収入の帰属年度」において「収入の帰属年度」について見てきました。ここでは、収入について、もう少し突っ込んで細かく見ていきます。収入金額✔権利確定主義「収入の帰属年度」を決定する判断基準である「権利確定主義」については、所得税㉑「収...
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所得税㉒「必要経費の年度帰属」

前回の所得税㉑「収入の帰属年度」では、「ある収入がいつの年度の収入であるか」という点について見てきました。今回は「ある経費がいつの年度の必要経費であるか」を見ます。会計の世界は、費用収益対応の原則によって費用を認識しますが、所得税の世界にお...
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所得税㉑「収入の帰属年度」

ここから話はがらりと変わります。ここからは所得計算に共通して用いられるルールを説明します。所得税の計算は、一年間を単位として計算します。そのためある所得が「いつの期間の所得か」ということが問題となります。そして、現行所得税法が、基本的に収入...
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所得税⑳「一時所得~競馬の当せん金事件~」

10種類の所得の最後になります。「一時所得」です。「一時所得」のイメージを簡単に言うと「臨時的で一度きりの収入」といったところです。一時所得として、賞金や競馬などのギャンブルの高額当選金、拾得物の所有権を取得する場合などがあたります。この記...
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所得税⑲「雑所得」

雑所得は、他の9種類のどの所得にも該当しない所得を言います(所得税法35条1項)。つまり、何らかの所得があったけど、9種類の所得のいずれにも当てはまらない場合に最後の受け皿として用意されている所得ということです。ここで雑所得の位置付けを確認...
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所得税⑱「事業所得② 総収入金額と必要経費の特則」

今回は事業所得の2回目です。まずは、話の前提として、事業所得の計算式を示します。「事業所得=総収入金額-必要経費」このように、事業所得は「総収入金額」と「必要経費」で構成されます。そして「総収入金額」や「必要経費」の範囲もぼやけていて分かり...
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所得税⑰「事業所得① 他の所得との区分」

この回から事業所得を解説します。事業所得は他の所得と隣接する所が多く、事業所得なのかそうでないのかの区別が難しい所得です。この記事では主に事業所得と他の所得を区分する判断基準を見ます。まず初めに、事業所得の位置付けを確認します。図から分かる...